【国・チーム概要】
人口:約4560万人 国土面積:約2,780,400平方キロメートル 首都:ブエノスアイリス 公用語:スペイン語
アルゼンチンは南米大陸の南部に位置する、南北に非常に長い国土を持つ国です
約278万平方キロメートルで、日本の約7.4倍の広さがあります(南米ではブラジルに次いで第2位)
西をチリ、北をボリビアとパラグアイ、北東をブラジルとウルグアイに囲まれています
東側は約4,700kmにわたって南大西洋に面しています
国土が南北に約3,800kmと長く緯度差と高度差が大きいため、「1日で四季が味わえる」と言われるほど多様です
南部は、寒冷・乾燥気候で、一年中風が強く、冬は非常に厳しくなります
北部は、亜熱帯気候のため、年間を通じて温暖で、湿度の高い地域(北東)と乾燥した地域(北西)があります
中央部は、温帯気候で、ブエノスアイレス周辺は四季がはっきりしており、過ごしやすい気候です
アンデス山脈地域にそびえる、最高峰アコンカグア(6,961m)は、西半球および南半球の最高峰です
ウルグアイとの国境をながれるラプラタ川は世界で最も川幅が広い河口として有名です

アルゼンチンは「スポーツ大国」として知られ、多くの競技で世界トップレベルの実力を誇ります
パト (Pato)は、アルゼンチンの国技で、馬に乗り、取っ手のついたボール(昔はアヒル=パトを入れていた)を奪い合ってゴールに入れる、ポロとバスケットボールを合わせたような競技です
ラグビー、バスケットボール、テニスなども盛んですが、何といってもサッカーが最も人気のスポーツです
アルゼンチンで最も愛されているスポーツであり、もはや「文化」や「宗教」に近い存在です
FIFAワールドカップで3度の優勝(1978, 1986, 2022)を果たしています
国民の約9割が特定のクラブチームのファンと言われるほど熱狂的です
ディエゴ・マラドーナやリオネル・メッシなど、歴史に名を刻むスーパースターを輩出しています
ワールドカップへは今回含め14大会連続19回目の出場となります

FIFAランキング:2位(2025/11/19付) 2位(2025/10/17付)

【南米予選】
南米予選では、ブラジルなどを抑え首位で本大会出場権を獲得しました

順位チーム得点失点勝点
アルゼンチン1224311038
エクアドル88214529
コロンビア774281828
ウルグアイ774221228
ブラジル846241728
パラグアイ774141028
7ボリビア6210173520
8ベネズエラ468182818
9ペルー261062112
10チリ251192711
ARGECUCOLURYBRAPRYBOLVENPERCHL
アルゼンチン1-0
0-1
1-2
1-1
0-2
1-0
1-0
4-1
1-0
1-2
3-0
6-0
1-1
3-0
2-0
1-0
3-0
1-0
エクアドル0-1
1-0
0-0
1-0
2-1
0-0
0-1
0-0
0-0
0-0
2-1
4-0
0-0
2-1
1-0
0-0
1-0
0-0
コロンビア2-1
1-1
0-0
0-1
2-2
2-3
2-1
1-2
1-0
2-2
0-1
3-0
1-0
6-3
1-1
0-0
0-0
4-0
ウルグアイ2-0
0-1
1-2
0-0
2-2
3-2
2-0
1-1
0-0
0-2
3-0
0-0
0-0
2-0
0-1
3-0
3-1
0-0
ブラジル0-1
1-4
1-0
0-0
1-2
2-1
0-2
1-1
0-1
1-0
5-1
0-1
1-1
1-1
1-0
4-0
2-1
3-0
パラグアイ0-1
2-1
0-0
0-0
0-1
2-2
0-0
2-0
1-0
0-1
1-0
2-2
0-1
2-1
0-0
1-0
0-0
1-0
ボリビア0-3
0-6
1-2
0-4
1-0
0-3
0-3
0-0
1-5
1-0
0-1
2-2
4-0
0-2
2-0
1-3
2-1
2-0
ベネズエラ1-1
0-3
0-0
1-2
0-1
3-6
0-0
0-2
1-1
1-1
1-0
1-2
0-4
2-0
1-1
1-0
3-0
2-4
ペルー0-2
0-1
0-1
0-0
1-1
0-0
1-0
0-3
0-1
0-4
0-0
0-1
0-2
3-1
1-1
0-1
0-2
0-0
チリ0-3
0-1
0-1
0-0
0-0
0-4
1-3
0-0
1-2
0-3
0-0
0-1
1-2
0-2
0-3
4-2
2-0
0-0

【主力選手】
アルゼンチン代表(ラ・アルビセレステ)は、2022年ワールドカップ優勝時のメンバーを軸にしつつ、若手有望株が次々と台頭している非常に層の厚いチームです
リオネル・メッシ Lionel Messi (アメリカ:インテル・マイアミ) FW 1987/6/24生 170/72
 キャプテンであり、チームの象徴 30代後半になっても異次元の創造性と決定力でゲームを支配します
ラウタロ・マルティネス Lautaro Martínez (イタリア:インテル) FW 1997/8/22生 175/80
 圧倒的な得点能力を誇るエースストライカー セリエAでも得点王に輝くなど、世界屈指のFWです
フリアン・アルバレス Julián Álvarez (スペイン:アトレティコ・マドリード) FW 2000/1/31生 170/71
 無尽蔵のスタミナと高い守備意識、そして決定力を兼ね備えた現代的FW メッシやラウタロとの共存も可能です
ロドリゴ・デ・パウル Rodrigo De Paul (アメリカ:インテル・マイアミ) MF 1994/5/24生 180/70
 「メッシのボディーガード」とも呼ばれる献身的な走りと、攻撃の起点となるパスが持ち味
アレクシス・マック・アリスター Alexis Mac Allister リヴァプール(イングランド) MF 1998/12/24生 174/72
 高いインテリジェンスで中盤のバランスを取り、チャンスメイクから得点までこなす万能MF
エンソ・フェルナンデス Enzo Fernández (イングランド:チェルシー) MF 2001/1/17生 178/78
 広い視野と正確なロングパスでゲームを組み立てる司令塔
エミリアーノ・マルティネス Emiliano Martínez (イングランド:アストン・ヴィラ) GK 1992/9/2生 195/88
 愛称「ディブ」 圧倒的な威圧感とPK阻止率を誇る世界最高のGKの一人
クリスティアン・ロメロ Cristian Romero (イングランド:トッテナム) DF 1998/4/27生 185/79
 非常にアグレッシブで対人守備に強い、現在のディフェンスリーダー
ニコラス・オタメンディ Nicolás Otamendi (ポルトガル:ベンフィカ) DF 1988/2/12生 183/82
 経験豊富なベテランセンターバック 空中戦の強さとリーダーシップで守備を統率します
アレハンドロ・ガルナチョ Alejandro Garnacho (イングランド:チェルシー) FW 2004/7/1生 180/73
 爆発的なスピードを持つドリブラー
ニコ・パス Nico Paz (イタリア:コモ) MF 2004/9/8生 184/
 セリエAのコモでブレイク中の若き才能 次世代の司令塔候補

チーム特徴・注目度・展望】
現在のアルゼンチン代表(スカローニ監督体制)は、2022年W杯優勝、2024年コパ・アメリカ連覇を経て、「世界で最も完成されたチーム」の一つと評されています
特定のシステムに固執せず、対戦相手に合わせて 4-3-3, 4-4-2, 5-3-2 などを使い分けます
「パス・アンド・ムーブ」が徹底されており、選手が固定位置に留まらず、状況に応じてポジションを入れ替える流動的な攻撃が特徴です
かつての「メッシに預けてお祈りする」状態から脱却し、周囲の選手(デ・パウル、マック・アリスター等)がメッシの守備負担をカバーしつつ、メッシを「仕上げの局面」で最大活用する形が確立されています
守護神エミリアーノ・マルティネスを中心とした「絶対に崩れない」自信と、PK戦を含めた極限状態でのメンタルの強さは世界随一です
美しいサッカーだけでなく、南米特有の激しいコンタクトや、泥臭くボールを奪い取る「インテンシティ(強度)」の高さが他国を圧倒しています
2025年現在もメッシは健在ですが、彼が不在の時に攻撃の創造性が一段階落ちる懸念は常にあります
スカローニ監督は若手のガルナチョやニコ・パスらを試していますが、メッシの穴を埋めるのは容易ではありません
長年守備を支えてきたニコラス・オタメンディや、サイドバックのタグリアフィコなどがベテランの域に達しています
クリスティアン・ロメロの相方となる若手センターバックの固定が急務です
2022年W杯直後と異なり、一部の主力選手(エンソ・フェルナンデスやデ・パウルなど)が所属クラブで絶対的なレギュラーではない、あるいはチーム状況が不安定なケースがあり、試合勘の低下が懸念されることがあります
センターや中盤に比べると、特に左サイドバックの層が薄いと指摘されています
次世代のサイドバックの台頭が2026年W杯連覇への鍵となります
現在のアルゼンチンは、FIFAランキングでも1位(または2位)を争う盤石な状態ですが、「ベテランの経験値」と「新世代の勢い」をどう融合させ続けるかが、今の最大のテーマと言えます
今大会では十分に連覇を狙えるチームではありますが、絶対的な優位性はなくトーナメントでの取りこぼしがないともいえない状況です

【備考】
マテ茶(Mate)は、アルゼンチンを含む南米の国々(ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル南部)で日常的に愛飲されている伝統的なお茶です
モチノキ科の「イェルバ・マテ」という植物の葉や枝を乾燥・粉砕したものが原料です
アルゼンチンは伝統的に肉の消費量が多いですが、野菜不足を補うためにマテ茶が飲まれてきました
このため、「飲むサラダ」と呼ばれており、ビタミンA、B、C、E、さらに鉄分、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルが豊富で、抗酸化作用(ポリフェノール)、疲労回復、食欲抑制、消化促進などの効果があるとされています
伝統的なスタイルでは、一般的なカップではなく専用の道具を使います
マテ壺 (Mate)は、瓢箪(ひょうたん)や木、金属で作られた専用の器です
ボンビージャ (Bombilla)は、先端にフィルターがついた金属製のストローで、茶葉をこしながら飲みます
器にたっぷりの茶葉を入れ、70〜80度くらいの(沸騰させない)お湯を注いで飲みます 何度も差し湯をして飲み続けるのが一般的です
マテ茶は単なる飲み物ではなく、コミュニケーションの手段でもあり、友人や家族が集まり、一つのマテ壺を共有して順番に回し飲みをし、信頼や友情の証とされています
「セバドール」と呼ばれるお湯を注ぐ係が一人決まっており、その人が全員に順番にマテを回します
受け取った時に「ありがとう(Gracias)」と言うと、「もう十分です(次はいりません)」という意味になるため、まだ飲みたい時は何も言わずに返します
リオネル・メッシをはじめとするプロサッカー選手たちも、リラックスタイムや移動中にマテ茶を飲んでいる姿がよく報じられています