【国・チーム概要】
人口:約21,100万人 国土面積:約851,000平方キロメートル 首都:ブラジリア 公用語:プルトガル語
南アメリカの中央部に位置し、南米大陸の約半分という世界第5位の国土面積を有する
東側は大西洋に面し、南米の中でチリとエクアドルを除いた、ウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイ、ボリビア、ペルー、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、ギアナの10か国と国境を接しています
アマゾン川が西から東へと流れ、大西洋に注いでいます
アマゾン川流域の大部分は熱帯雨林違いが広がっており、年間を通して高温多湿の気候となります
中部から南部にかけてのブラジル高原はリオデジャネイロやサンパウロなどの主要都市があり人口が集中しています
ブラジルでは、バレーボールや格闘技なども人気のスポーツとなっていますが、サッカーが圧倒的な国民的スポーツとなっており、「サッカー王国」と呼ばれるほどです
ワールドカップでは最多の5回優勝を誇ります
ワールドカップへは、第1回大会から連続で出場している唯一の国です
今回含め22大会連続出場となります
もちろん今回も優勝を目指す戦いとなります

FIFAランキング:5位(2025/11/19付) 7位(2025/10/17付)

【南米予選】
南米予選ではなかなか調子が出ず、南米予選としては8勝4分6敗と史上最低の5位での本選通過となっています

順位チーム得点失点勝点
アルゼンチン1224311038
エクアドル88214529
コロンビア774281828
ウルグアイ774221228
ブラジル846241728
パラグアイ774141028
7ボリビア6210173520
8ベネズエラ468182818
9ペルー261062112
10チリ251192711
ARGECUCOLURYBRAPRYBOLVENPERCHL
アルゼンチン1-0
0-1
1-2
1-1
0-2
1-0
1-0
4-1
1-0
1-2
3-0
6-0
1-1
3-0
2-0
1-0
3-0
1-0
エクアドル0-1
1-0
0-0
1-0
2-1
0-0
0-1
0-0
0-0
0-0
2-1
4-0
0-0
2-1
1-0
0-0
1-0
0-0
コロンビア2-1
1-1
0-0
0-1
2-2
2-3
2-1
1-2
1-0
2-2
0-1
3-0
1-0
6-3
1-1
0-0
0-0
4-0
ウルグアイ2-0
0-1
1-2
0-0
2-2
3-2
2-0
1-1
0-0
0-2
3-0
0-0
0-0
2-0
0-1
3-0
3-1
0-0
ブラジル0-1
1-4
1-0
0-0
1-2
2-1
0-2
1-1
0-1
1-0
5-1
0-1
1-1
1-1
1-0
4-0
2-1
3-0
パラグアイ0-1
2-1
0-0
0-0
0-1
2-2
0-0
2-0
1-0
0-1
1-0
2-2
0-1
2-1
0-0
1-0
0-0
1-0
ボリビア0-3
0-6
1-2
0-4
1-0
0-3
0-3
0-0
1-5
1-0
0-1
2-2
4-0
0-2
2-0
1-3
2-1
2-0
ベネズエラ1-1
0-3
0-0
1-2
0-1
3-6
0-0
0-2
1-1
1-1
1-0
1-2
0-4
2-0
1-1
1-0
3-0
2-4
ペルー0-2
0-1
0-1
0-0
1-1
0-0
1-0
0-3
0-1
0-4
0-0
0-1
0-2
3-1
1-1
0-1
0-2
0-0
チリ0-3
0-1
0-1
0-0
0-0
0-4
1-3
0-0
1-2
0-3
0-0
0-1
1-2
0-2
0-3
4-2
2-0
0-0

【主力選手】
サッカー男子ブラジル代表は、レアル・マドリードやプレミアリーグなど、世界トップクラブで活躍する選手を中心に構成されています
ヴィニシウス・ジュニオール Vinícius Júnior (スペイン:レアル・マドリード) FW 2000/7/12生 176/73
 現チームのエース 圧倒的なスピードとドリブル突破力、そして高い決定力を持つ攻撃の中心
ロドリゴ・ゴエス Rodrygo Goes (スペイン:レアル・マドリード) FW 2001/1/9生 174/63
 テクニックと判断力に優れ、ゴールもアシストもできる万能型アタッカー
リシャルリソン Richarlison (イングランド:トッテナム) FW 1997/5/10生 184/
 前線からの守備意識が高く、泥臭いプレーも厭わないストライカー 代表での得点力は高い
ガブリエウ・マルティネッリ Gabriel Martinelli (イングランド:アーセナル) MF 2001/6/18生 178/75
 豊富な運動量と鋭いオフザボールの動きで左サイドを活性化させる
ネイマール Neymar (ブラジル:サントス) 1992/2/5生 175/68
 長期離脱中ですが、ブラジル史上最多得点記録を持つ大黒柱 復帰すれば再び攻撃の中心となります
カゼミーロ Casemiro (イングランド:マンチェスター・ユナイテッド) MF 1992/2/23生 185/84
 世界トップクラスの守備的ミッドフィールダー 中盤のフィルターとして不可欠な存在
ブルーノ・ギマランイス Bruno Guimarães (イングランド:ニューカッスル) MF 1997/11/16生 182/76
 攻守の切り替えとパスワークに長け、中盤のダイナモとして欠かせない選手
ルーカス・パケタ Lucas Paquetá (イングランド:ウェストハム) MF 1997/8/27生 180/72
 高いテクニックと創造性を持ち、攻撃的なポジションでゲームメイクを担います
マルキーニョス Marquinhos (フランス:パリ・サンジェルマン) DF 1994/5/14生 183/79
 キャプテンを務める経験豊富なセンターバック 安定感と統率力が持ち味
ガブリエウ・マガリャンイス Gabriel Magalhães (イングランド:アーセナル) DF 1997/12/19生 190/87
 プレミアリーグで評価を上げている若手センターバック 対人守備に強みがあります
エデル・ミリトン Éder Militão (スペイン:レアル・マドリード) DF 1998/1/18生 186/79
 身体能力が高く、スピードとフィジカルを活かした守備が持ち味
エデルソン・モラエス Ederson Moraes (トルコ:フェネルバフチェ) GK 1993/8/17生 188/
 足元の技術に非常に優れ、ビルドアップの起点になれる現代的なGK
アリソン・ベッカー Alisson Becker (イングランド:リヴァプール) GK 1992/10/2生 193/91
 世界トップレベルのシュートストップ能力と安定感を持つ守護神の勝負弱さが気になる所です
難なくグループリーグは突破してくるでしょうが、ノックアウトステージでは苦戦が予想されます
悲願の優勝に向け、オレンジ軍団が躍動する大会になるのでしょうか

チーム特徴・注目度・展望】
サッカー男子ブラジル代表(セレソン)の最大の特徴は、伝統的に受け継がれてきた「個人技」と「即興性」にあります予測不能でアクロバティックなドリブルやボールタッチ、巧みなフェイントで一瞬の隙を突いてかわすことを得意とします
厳格な戦術よりも、ピッチ上で選手が瞬間的にひらめき、判断する「即興の連続」を重視します
ボール保持者に対して味方の距離感が近く、狭いエリアでの細かいパス交換(ショートパス)を何度も行います
この密集を作り出すことで相手を引き付け、一気に縦へのクサビのパスを入れて、その密集地をワンツーやドリブルで突破し、総攻撃を仕掛けます
これはリスクも高い戦術ですが、ブラジル人選手の高度なボールコントロールとドリブル技術があるからこそ成立します
ジュニオールやロドリゴなど、サイドを突破するスピードと決定力を兼ね備えたウイング(WG)を常に配置し、攻撃の起点とします
エデルソンやアリソンなど、足元の技術に優れたGKや、ビルドアップ能力の高いCBが多く、後方から正確に攻撃を組み立てられるようになりました
過去のブラジル代表は攻撃偏重で守備が不安定になることが課題でしたが、近年は監督が守備の安定を重視する傾向にあります
最終ラインと中盤が連動し、無理に前から追いすぎず、ラインを揃えてスペースを埋める「管理された強度」のある守備戦術を取り入れています これは、多くの主力選手がヨーロッパのトップクラブでプレーしている影響が大きいです
もちろん今大会も優勝を目指すところですが、南米予選の様子を見る限りではかなりの不安要素の方が大きいように感じます
2025年監督に就任したのは、イタリア人のカルロ・アンチェロッティ氏で、FIFAワールドカップでブラジルを指揮する初の外国人監督となります(本大会時点で監督を継続している場合) また同氏は代表チームを率いるのは初めてです 就任からの日数も浅く、監督の目指すサッカーが浸透できるのかが不安視されています
また長年チームのエースとして君臨してきたネイマールのコンディションも大きな不安材料です
南米予選でも5位通過に終わり、本来のブラジルサッカーが発揮できなかったのか? このチーム自体の力がないのか? 本大会の結果がどうなるのか 逆に楽しみです

【備考】
ワールドカップ過去最多5回の優勝を誇るブラジルですが、最後に優勝したのは2002年大会
その後の成績は、2006年:ベスト8(準々決勝フランス戦 0-1) 2010年:ベスト8(準々決勝オランダ戦1-2) 2014年:4位(準決勝ドイツ戦1-7 3位決定戦オランダ戦0-3) 2018年:ベスト8(準々決勝ベルギー戦1-2) 2022年:ベスト8(準々決勝クロアチア戦PK負け)
とグループリーグは突破するものの、決勝どころか早い段階で敗れています(2014年の4位は除く)
毎大会豪華なメンバーで常に有力な優勝候補としてあげられていましたが、本大会では優勝候補には変わり有りませんが、一歩間違うと早々の敗退もありうる状況と言えるかもしれません