【大会概要】
「アフリカ・ネーションズカップ 2025」は2年ごとに開催され、24ヵ国が参加するアフリカ大陸最高峰の大会です
4ヵ国から成る6つのグループでグループステージを戦い、各グループの上位2チームと、3位のチームから4チームの計16ヵ国がノックアウトステージに駒を進め、優勝を争います

【ノックアウトステージ トーナメント状況 ラウンド16終了時点】

【ラウンド16の8試合を総括】
マリvsチュニジア
チュニジアはグループC1勝1分け1敗の2位で突破し、ラウンド16に進出
対するマリはグループAを3分けの2位で通過
グループA・第2節ではモロッコ代表と1-1で引き分けており、実力を持っているチームだ
試合は27分、マリのウォヨ・クリバリがファウルによりレッドカードを提示されて退場
早い時間帯でマリが数的不利に陥る その後はチュニジアがボールを支配し、主導権を握る展開となる
それでも、なかなかスコアが動かないまま試合が進み、前半は互いにスコアレスで終えた
後半に入ってからもチュニジアのペースは続くも、数的有利を生かせずに得点することができないまま時間は経過
対してマリもシュート本数こそ少ないが、縦に速い攻撃から得点への道筋を探る
しかし、88分にチュニジアがゴールをこじ開けた
敵陣でのパスワークからイライアス・サアドがボックス右前からクロスを上げると、フィラス・シワトが頭で流し込んで貴重な1点をチュニジアにもたらした
しかし試合はここで終わらない 後半アディショナルタイムにマリは敵陣でFKを得ると、ボックス内の競り合いでチュニジアの選手がハンド これでマリがPKを獲得し、キッカーのラシン・シナヨコが決め切り、土壇場でマリが追いついてみせた
試合は延長戦に突入すると、拮抗した展開となる チュニジアがボールコントロールする一方で、マリは組織的な守備からカウンターに転じて得点の気配を漂わせる
そして106分、チュニジアのシワトがゴールネットを揺らしたものの、オフサイドと判定され、得点とはならない
結局、延長戦でも決着はつかず、勝負の行方はPK戦に委ねられた
そして運命のPK戦、マリは1人目が失敗してしまったものの、マリのGKジギ・ディアッラの2本連続ストップが光り、PK戦のスコア3-2でマリが準々決勝に進出した
一方、チュニジアはベスト16での敗退となった

セネガルvsスーダン
アフリカネイションズカップのラウンド16、セネガル代表対スーダン代表の試合が現地時間3日に行われ、セネガルが3-1で勝利した
この試合では、セネガル代表MFパプ・グエイェがゴールを決めて、チームの勝利に大きく貢献している
グループステージは2勝1分と無敗のセネガルと、1勝2敗の3位でラウンド16入りを決めたスーダンの一戦
セネガルを率いるパペ・ティアウ監督は、MFイドリッサ・ゲイェ、FWサディオ・マネ、FWニコラス・ジャクソンらを先発に起用した  6分、FWアーミル・アブダラ・ユニスが絶妙なコントロールショットを決めて、スーダンが先制に成功する  29分、カウンターの流れからセネガルが同点弾を決めた  スーダンのペナルティエリア手前まで一気のボールを運ぶことに成功したマネは、中央のグエイェと折り返す  パスを受けたグエイェは、やや距離のある位置だったが豪快に左足を振り抜き、強烈な一撃をゴール右下隅へと突き刺した
グエイェのゴールで勢いに乗ったセネガルは、前半アディショナルタイムに追加点を記録
さらに、77分には、FWイブラヒム・エンバイェがダメ押しとなる3点目を決めて、セネガルがスーダンを3-1で撃破し、ベスト8進出を決めた

エジプトvsベナン
エジプトとベナンの激突は、ノックアウト戦にふさわしい緊迫した展開となった
両チームとも守備の堅さを重視し、慎重な立ち上がりを見せたが、エジプトがボールポゼッションで優勢に試合を進めたものの、前半は無得点に終わった
後半69分、マルワン・アティアがペナルティエリアの端から強烈なシュートを放ち、力強く正確なボールがゴールに吸い込まれ、エジプトが先制点を奪った
このリードで「ファラオズ」が試合を終わらせるのに十分なスコアだと思われたその時、予想外のドラマが展開された
83分、右サイドからのクロスがDFアブール・フォトゥーの足に当たってコースを変え、ゴールキーパーのエル・シェナウィの不意を突き何とかゴールマウスから手繰りだすも、ドスーが滑り込んでこれを決め同点ゴールをもたらした
接戦となった試合は延長戦に突入
エジプトはプレッシャーを強め、セットプレーからイブラヒムがヘディングシュートをはなつとゴールキーパー:ダンジヌの手がわずかに届かず勝ち越しに成功した
しかし、ベナンは最後まで反撃を続けるが、延長戦も残りわずか、味方ゴール付近からのカウンターで、モハメド・サラーが前線に駆け上がり、ペナルティエリア外から左足アウトサイドで見事なシュートを決め、3-1の勝利を決定づけた
これはサラーにとって、アフリカネイションズカップ(AFCON)本大会での通算10ゴール目となった
この勝利によりエジプトは準々決勝進出を決め、そこでコートジボワールかブルキナファソの勝者と対戦することになる
一方ベナンは2019年の快挙を再現するチャンスを逃した

南アフリカvsカメルーン
アフリカネーションズカップ・ラウンド16の南アフリカ対カメルーンが4日に開催された
南アフリカは今大会、グループBで首位のエジプトに次ぐ2位で決勝トーナメントに進出
一方のカメルーンもグループFでコートジボワールに次ぐ2位での16強入りを決めた
以前にカメルーン代表を指揮したキャリアを持つ南アフリカのウーゴ・ブルース監督は「アフリカネーションズカップで優勝すれば一生忘れられない思い出となる カメルーンにとってもそれは同じだが、試合では情けや容赦はできない 特別な試合だから必ず勝ちたい」と意気込み
カメルーンのダビド・パグー監督は 「南アフリカは非常に強力なチームだ チームとしてのプレーレベルが非常に高い 個人的に、彼らは今大会で最も結束力のあるチームだ 非常に難しい試合になるはずだが、この試合に出場できること自体を誇りに思って戦う」
前半34分コーナーキックからの跳ね返りをうまくトラップしてシュートを放つと、これがディフェンダーにあたりルーズな一にいたチュアメドゥがゴール左隅に流し込み先制
後半開始早々、左サイドからのセンタリングをコファネが見事なヘディングをゴール左隅に叩き込み追加点
南アフリカも必死にゴールに迫るもキーパーを含めて好守備でゴールネットを揺らすことができずに時間が経過する
終了間際の88分 左からのキーパー前へのグラウンダーのクロスにマクゴバが飛び込みわずかにコースを変えゴールを揺らす 5分のアディショナルタイムを耐え抜き、カメルーンの勝利

モロッコvsタンザニア
モロッコは立ち上がりから主導権を握り、ポゼッション率で70%を超える圧倒的な支配を見せました
前半14分フリーキックからイスマエル・サイバリがヘディングでネットを揺らしましたが、VAR判定の結果、オフサイドでゴールは取り消しとなりました
その後もモロッコが攻め立てますが、タンザニアはキャプテンのムブワナ・サマッタを中心とした統制の取れた守備ブロックで応戦 モロッコは決定的な場面を作りながらも、0-0で前半を折り返しました
後半、タンザニアがカウンターからチャンスを伺う場面もありましたが、地力に勝るモロッコが均衡を破ります
64分キャプテンのアクラフ・ハキミが右サイドを突破し、絶妙なグラウンダーのパスを供給
これをボックス内で受けたブラヒム・ディアスが、鋭い角度から右足でシュートを突き刺しました
ディアスはこの大会4得点目で、得点王レースの単独首位を走っています
終盤、1点を追うタンザニアも猛攻を見せ、7分間のアディショナルタイムでは激しい攻防が繰り広げられましたが、モロッコ守備陣が最後まで集中を切らさず完封しました

ナイジェリアvsモザンビーク
優勝候補の一角であるナイジェリアが、史上初の決勝トーナメント進出を果たしたモザンビークを圧倒する内容となりました
立ち上がりからナイジェリアが圧倒的な攻撃力を見せます 20分にアレックス・イウォビからのスルーパスを受けたアコル・アダムスが中央へ折り返し、これをアデモラ・ルックマンが決め先制ゴールを挙げる
そのわずか5分後には左サイドのルックマンからの低いクロスをエースのビクター・オシムヘンが決め、早々に試合の主導権を完全に掌握しました
後半開始直後の47分、左サイドのルックマンの切り込みから再びオシムヘンがネットを揺らして3点差とし、モザンビークの反撃の芽を摘みました
ルックマンはこの試合で1ゴール2アシストを記録するなど、攻撃のタクトを振るう圧巻のパフォーマンスを披露しました
史上初めてノックアウトステージに駒を進めたモザンビークでしたが、ナイジェリアのフィジカルとスピードに圧倒され、シュートわずか2本に抑え込まれました
最後まで粘りを見せたものの、75分にはアコル・アダムスに4点目を叩き込まれ、力の差を見せつけられる結果となりました
今大会のグループステージでは失点が続いていたナイジェリアですが、この試合ではクリーンシート(無失点)を達成し、攻守において隙のない戦いぶりで、ベスト8へ名乗りを上げました
圧倒的な強さで勝ち上がったナイジェリアは、準々決勝でアルジェリアと対戦することが決定しています

コートジボワールvsブルキナファソ
前回王者としての意地を見せたいコートジボワールと、粘り強い守備が持ち味のブルキナファソの一戦は、緊迫感のある展開となりました
立ち上がりから主導権を握ったのはコートジボワールでした
15分、マンチェスター・ユナイテッドで今季飛躍を遂げているアマド・ディアロが、右サイドからのカットインから鮮やかな左足のシュートを決め、幸先よく先制しました
後半に入ると、ブルキナファソがフィジカルの強さを活かして押し返し始めます
52分、コーナーキックの混戦からエースのダンゴ・ワタラが押し込み、試合を振り出しに戻しました
このゴールで試合は一気にオープンな展開となり、両チームがカウンターを出し合う激しい攻防が続きました
延長戦の気配が漂い始めた88分、コートジボワールの精神的支柱であるセコ・フォファナがスタジアムを沸かせます
ペナルティエリア外から放った強烈なミドルシュートがゴール左隅に突き刺さり、これが劇的な決勝点となりました
グループステージのガボン戦でも逆転勝利を収めたコートジボワールは、この試合でも勝負強さを発揮し、ブルキナファソの規律ある守備に苦しめられましたが、個の能力と経験の差で上回り、連覇へ向けて一歩前進しました
勝利したコートジボワールは、準々決勝でエジプトと対戦します
「コートジボワール vs エジプト」というアフリカ屈指のビッグマッチが決まりました

アルジェリアvsコンゴ民主共和国
グループステージを全勝で突破した勢いそのままに、アルジェリアが序盤から攻勢をかけます
23分にはキャプテンのリヤド・マフレズが、ペナルティエリア外からの鮮やかなミドルシュートを突き刺し、アルジェリアが先制
しかし、コンゴ民主共和国も屈強なフィジカルを活かしたセットプレーから反撃し、41分にコーナーキックにチャンセル・ムベンバが頭で合わせ、前半のうちに同点に追いつきました
後半はアルジェリアがボールを保持し、イブラヒム・マザやファレス・シャイビら若手がチャンスを作りますが、コンゴのGKリオネル・ムパシの好セーブに阻まれます
コンゴもセドリック・バカンブを中心に鋭いカウンターを見せ、一進一退の攻防が続きましたが、1-1のまま120分間の戦いを終えました
命運を分けたPK戦では、元フランス代表ジネディーヌ・ジダンの息子として注目を集めるアルジェリアGKルーカ・ジダンが、コンゴの2人目と4人目のキッカーを完璧にストップ
アルジェリアは4人全員が成功させ、劇的な形でベスト8進出を掴み取りました
死闘を制したアルジェリアは、準々決勝でナイジェリアと対戦します
このナイジェリア戦は「オシムヘン vs マフレズ」の新旧エース対決として、今大会最大の注目カードの一つとなっています

【グループステージ総括】
強豪国はすべてグループリーグを1位もしくは2位で突破した
しかしチュニジアはタンザニアとの一戦で引き分けに終わり、苦戦の末突破となる

グループA:モロッコ、マリの2チームが順当に突破 コモロ、ザンビアは敗退
グループB:エジプト、南アフリカの2チームが順当に突破 アンゴラ、ジンバブエは敗退
グループC:ナイジェリアは万全、チュニジアは苦戦も突破、タンザニアは3位で突破 ウガンダは敗退
グループD:セネガル、コンゴ民主共和国は順当に突破 ベナンは3位で突破 ボツワナは敗退
グループE:アルジェリア、ブルキナファソは順当に突破 スーダンは3位で突破 赤道ギニアは敗退
グループF:コートジボワール、カメルーンは順当に突破 モザンビークは3位で突破 ガボンは敗退